相撲観戦に行こう
大相撲は大きく分けて「本場所」と「巡業」で年間スケジュールが組まれています。
まずは年に6回、各15日間ある本場所。本場所では番付で力士がランク付けされていて、1つ前の場所の成績で番付は変動します。勝敗をかけて毎日ガチンコの相撲をとるからすごい見ごたえ!
もうひとつは巡業。こちらは全国各地を回る相撲興行で、本場所のない期間はほとんど地方巡業があります。取組以外にも朝からイベント盛りだくさんで、力士と触れ合える貴重な機会です。
相撲ってオフシーズンがないので、いつでも楽しめちゃうのです。力士は移動が多くて大変そうですけどね。
相撲界の年明けは治神宮拝殿前での横綱による奉納土俵入りから始まります。これは「手数入り(でずいり)」と呼ばれていて、ニュースなんかでもよく目にします。この後1月中旬ごろから、両国国技館でいよいよ初場所がスタートします。
節分には、力士たちが豆まきをしているのをテレビで放送していたりしますよね。各々部屋で稽古もしているのですが、「NHK福祉大相撲」や「大相撲トーナメント」などもあり、2月は力士の素顔が見れるイベント興行が多くて楽しめます。
「荒れる春場所」と聞いたことがある方もいるかもしれません。それぐらい番狂わせが多くてハラハラするのが春場所です。また「就職場所」とも呼ばれ、入門したての新弟子たちの初々しい出世披露が見られるのも面白いです。
巡業先は季節ごとにブロック分けされています。春巡業中には、伊勢神宮と靖国神社で奉納相撲が行われます。この時「お好み」と呼ばれるイベントで「初切(しょっきり)」「相撲甚句(すもうじんく)」「太鼓打分(たいこうちわけ)」が見れたり、幕内力士の取組を近くで見ることもできるんです。
夏というには肌寒いですが、5月に夏場所が開催されます。場所前の「稽古総見」が一般公開される唯一の場所です。稽古総見では「申し合い」も見れて面白い!ただ入場無料なので、入場するために早朝から列に並ぶのは大変です。
大相撲は日本の国技なので、諸外国との記念行事などに合わせて海外での巡業や公演がこの時期に開催されることもあります。6月下旬になると、次の場所に備えて東海地方で合宿をしています。
愛知県体育館が会場となる七月場所は唯一、日本相撲協会以外の団体主催元になっており、中日新聞社との共催となっています。また夏の暑さが厳しい名古屋では体調管理が難しいことから調子を落とす上位力士も多く、過去に5回も平幕(横綱・三役以外の幕内力士)が優勝しています。下剋上を狙う力士に注目です。
夏巡業は夏でも比較的涼しい北国を回ります。春巡業で回れなかった関東地方に行くこともありますが、年によって色々です。暑い時期の稽古で力士たちは力をつけて次の場所に臨みます。
両国国技館で年内最後の場所となる秋場所は、夏の厳しい稽古の成果を存分に発揮して「化ける」力士が多くてわくわくします。また本場所を連続休場していた力士の復活も多いので、「化けた若手vs休場明けの上位」みたいな手に汗にぎる取組も楽しみです。
明治神宮例祭奉祝は大正時代から行われている行事で、午前中は横綱の奉納土俵入り、午後は国技館でトーナメント形式の取組があります。奉納土俵入りは無料で公開されていますが、午後の選手権は残念なことに一般には非公開です。
場所前にはNHK福岡放送局と相撲協会の共催で前夜祭なるイベントがあり、ご当地力士紹介や力士ののど自慢大会などもあり、リラックスした力士の素顔を見れちゃいます。年内最後の本場所ということもあり、良い1年の締めにしようと力士たちも白熱した戦いを見せてくれます。九州場所は特にご当地力士への声援がすごいのも見どころです。
冬巡業 雪や寒さを逃れて、暖かい九洲〜沖縄地方へ巡業に向かいます。年末には各部屋で餅つきなどの行事を行って、一年を締めくくります。
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