相撲の仕組み

相撲部屋の稽古場

相撲部屋は普通の外観とは裏腹に、中には必ず稽古場があり、稽古場には必ず「神棚」「土俵」「てっぽう柱」があり、力士を指導する親方が座る座敷があります。この稽古場で力士たちは日々厳しい稽古を積み、関取を目指して汗を流しているのです。

神棚が祀ってある(たぶん相撲の神様である野見宿禰)ことからも良くわかるように、稽古場は神聖な場所。稽古中も塩をまいて清めたり、稽古後には土俵中央に5角形に砂を盛って御幣を立て、神棚と反対側の徳俵から3方向に塩をまいて土俵を清めたりと、相撲の伝統を端々に感じられます。

稽古場の隅には必ずてっぽう柱。太さや長さに決まった大きさはないみたいですが、素材にこだわる親方もいるんだとか。土の中に埋めているだけで建物に固定されているわけではない(むしろ固定されている方が建物に問題ありそう)ので、てっぽうを繰り返して傾いてしまえば取り替えということもあります。

そしてなくてはならないのが土俵です。本場所のように俵で囲んだスタンダードな土俵の他、高砂部屋などは土俵となる部分を円形に掘って土俵を造る「皿土俵」が伝統となっていたりもします。土俵の作り方は部屋によって違います。ただ稽古を重ねると土俵も傷んできて地面がデコボコになるので、どこの部屋でも年に3回ほど「土俵築(どひょうつき)」と言って部屋の若い衆や呼出、時には一門の呼出の力も借りて総出で土俵を掘り起こして土俵を固め直す作業をします。定期的に土俵築をするのにはケガ防止の意味もあります。

座敷には師匠を真ん中にして親方衆が座り、力士たちの稽古に注文をつけます。親方は座敷で指導するほかに、若い部屋付き親方なら廻しをつけて胸を出すこともしばしば。

 

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