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優勝制度と三賞

優勝制度

本場所では、各段で最高成績を収めた力士を優勝として表彰する制度があります。
各段で金額も違いますが賞金も出ますし、優勝すれば番付は一気に上がります。個人優勝を表彰するのは元は新聞社の懸賞の一種だったとか。1909年六月場所以降は「東西対抗戦」という団体戦の形で勝ち星が多かった側に優勝旗と賞金を授与していたそうで、協会として個人優勝を表彰し始めたのは1926年一月場所からです。

今ではテレビでもおなじみの天皇賜杯(当時は摂政官賜杯)を幕内最高優勝者に授与するようになったのもこの時から。手に汗握る優勝決定戦が行われるようになったのは1947年からで、それまでは勝ち星が同じ場合は番付が上の力士が優勝でした。
時期を同じくして、その場所で活躍した関脇以下の幕内力士を表彰する三賞制度も始まっています。

 

幕内最高優勝

本場所での最高の栄華が幕内最高優勝!幕内優勝力士には優勝旗や天皇賜杯・内閣総理大臣杯の他にも各国・企業・自治体から各賞が贈られます。フランス大使館からの巨大マカロンやコカコーラ社からのコーラ瓶型のトロフィーなど、見ていて楽しめますよ。

また、毎日新聞社からは個人用の小さな(と言っても長さ1mぐらい)優勝額と、畳約5畳分・重さ約80㎏程もある大きな優勝額が贈られます。意外にもカラー写真になったのは2014年から。優勝額にはカッコイイ化粧廻し姿の力士の写真が入れられ、大きい方は国技館の天井付近の壁に飾られます。

優勝41回(201812月時点)を誇る横綱白鵬関はポーズも色々。優勝額は国技館の東西南北各8枚の合計32枚飾られ、国技館で年3回行われる本場所ごとに2枚ずつ新しく入れ替わります。場所初日に除幕式があり、ジャジャーン!という感じでお披露目されます。

 

三賞

「殊勲賞」「敢闘賞」「技能賞」の3つをまとめて三賞と呼びます。本場所で勝ち越し、なおかつ活躍した関脇以下の幕内力士を三賞選考委員会が千秋楽に選考し、賞金も200万円出ます。1人での複数受賞や同じ賞を2人以上が受賞する場合もありますが、「該当者なし」なんていう時もあり、必ずしも毎場所誰かが受賞するわけではないのです。

 

殊勳賞

横綱や大関を破ったり、優勝力士に黒星をつけた成績優秀者は殊勲賞の候補に挙がります。平幕の力士が幕内最高優勝と殊勲賞を同時受賞するなんてことも。

 

敢闘賞

敢闘賞は三賞の中で最も受賞基準が幅広いです。「新入幕で勝ち越した」「ベテランで勝ち越した」「優勝争いをした」など、場所を盛り上げて活躍した「敢闘精神旺盛な」勝ち越し力士に贈られます。

 

技能賞

技能賞は三賞の中では最も基準が厳しく、「該当者なし」もよくある賞です。技の豊富さだけでなく、「力士の模範となる技能」で勝ち越した力士にしか贈られません。技能賞を受賞すれば力士の中でも一目置かれる存在でしょう。遠藤関や嘉風関などは相撲が上手く華麗なので技能賞常連です。

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