相撲の仕組み

審判委員

審判委員は、土俵下で取組の審判をする審判部員のことを言い、勝負審判とも呼ばれます。
審判委員は20名以下の判部委員・審判部主任と、これに理事から選ばれた審判部長1名と副理事から選ばれた2~3名の審判副部長を加えた24名以下で構成され、全員年寄です。
5人一組になって紋服・白足袋姿で土俵をぐるり囲み、多い時は1日に200番近くもある取組を7ローテで交代して審判を務めますが、部長・副部長が務める審判長がいるのは十両以上だけ。幕下以下の取組は正面にすわる審判委員が審判長代理って感じです。5人のうち向正面の赤房側の審判委員は時計係も兼任しています。

土俵周り以外に、ビデオ室には3人の審判委員が控えていて物言いがついた取組の映像をチェックして無線で土俵にいる審判委員に連絡しますが、あくまでも参考にするだけで決定は審判委員が行います。このうち1人は決まり手係もしていて、決まり手に間違いがあればアナウンス係の行司に無線で伝えます。 基本的には行司が審判をしますが、勝敗について疑問があれば物言いをつけて協議をします。髷つかみなどの反則がないかも見ていて、最近では立ち合いの際の手つきにも目を光らせて「まだまだ!」とか言ってたりもしますね。

 

時計係

向正面赤房下にいる時計係の審判委員は右手を挙げて呼出と行司に制限時間いっぱいを伝えるだけでなく、全体の進行を見ながら時間が押してる時などは仕切りを短めにしたりして調整します。

 

物言い審議

行司は「反則勝ち」と「同体」の2つについては軍配を上げることが出来ません。とはいえどちらかに必ず軍配を上げなければいけないので、その場合は勝負審判5人が土俵中央に集まって物言い審議をします。このほか、審判委員が行司の軍配に疑問を感じた場合や控え力士から物言いがついたときも同様に物言い審議になります。当たり前ですが見えなかった場合はそのことを言って協議に口は挟みません。物言い審議の結果は審判長がマイクで会場全体にアナウンス。「軍配どおり」「軍配差し違え」「同体取り直し」「反則負け」を理由付きで説明してくれます。

ちなみに軍配差し違えだと行司は降格など処分されちゃいます。行司から見えないところで土俵を割っていたりもするのでちょっとかわいそうですけどね。

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